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その日に嫁さんの陣痛が始まった
いやいや
タイミング
人生は小説よりも奇なり
予測できない何かが起きた時こそ
人生は面白い
2019年3月11日
我が子の誕生とともに
父になりました
出産についてあまりにも無知で
我が子との初対面を迎えるその瞬間まで
心構えなど全くできてなく
父になる実感させなかった
そんな僕にとって
嫁さんとこれから経験する
陣痛から出産に至るまでの出来事は
全て未知の嵐
今となっては
この日に起きたことは
語りつくせないほど尊い
嫁さんと越えた時間が
徐々に父と母に変えてってくれた
そんな感じ
この日
僕が父になる実感を得た
3つのこと
【前触れなく起きる陣痛】
【生みの苦しみに耐える嫁さんの表情とうめき声】
【親族の結束力】
まずは【前触れなく起きる陣痛】
いつ陣痛が起きても病院へ行けるように
できうる限り嫁さんと一緒に居た
既に出産予定日から5日も過ぎているのと
『お尻に違和感を覚える』という
陣痛前あるあるを聞いてたので
気持ち的に余裕をブッこきまくり
そんだけ心に余裕があっても
マジで何の前触れも無くくる陣痛には
少なからず
いやめっちゃ動揺
この日23時より
陣痛が起きることなど
全く知らない僕たちは
道頓堀でいつも通りの夕食
定番のお好み焼き派vsもんじゃ焼き派論争
ぽんぽこぽーんオペレーションについての談議
鉄板を囲める喜びを分かち合う圧倒的日常
出産予定日を過ぎてからの診察では
誘発させる日程を組んでいた頃
圧倒的な日常は
たった一言で非日常へと変わる
「・・・おなか痛いかも・・・」
この一言から出産に至るまで
18時間もの長き戦いなるとは
思ってもみなかった
痛み耐える嫁さんの表情に動揺し
産婦人科に電話しては
陣痛の間隔が何分になってきたかを伝える
はじめは6分に一度苦悶の表情を浮かべては
5分寝ていた嫁さんが
徐々に徐々に短いスパンで「痛い」と
口にするようになってくる
嫁さんが不安にならないよう
いつもの自分+優しいを務めるも
心情としては
あらゆる不安に対する恐怖
出産の準備が整うにつれ
うめき声を絞り出さなければならないほど
痛みに耐える嫁さん
陣痛が始まった23時から
病院へと車を出す6時まで
時間を忘れるほど嫁さんに集中していたこと
自身を高ぶらせていたことに気づく
続いて【生みの苦しみに耐える嫁さんの表情とうめき声】
これから父になる自分が
全くの無力であることを
分娩室でわからせられた
陣痛が始まったころは
「痛いぃでもまだ眠気の方が勝ってるぅぅ」
なんてゆるーい空気
それが
いざ出産準備が整うと
空気は一変
そして遂には
息をすることすら苦しいほど
空気は張り詰める
「ヴゥーーーーーー!!!」
これまでに聞いたことのない
嫁さんの絞り出すような呻き声
怒っても
泣いても
こんな声は出さない
今までに出したことがないであろう声
出す必要もなかったであろう声
中指第二関節まである長い注射針が刺され
プシュッと血が噴き出しても
その痛みに気づきもしない
それほどの痛みを嫁さんは耐えていた
できることなら代わってあげたい
こんなにも苦しんでいる嫁さんを
ただ見守る事しかできないのか
今は無力であることを自覚する
百戦錬磨の助産師さんによって
張り詰めた空気はコンディショニングされ
不安にならないようにケアしていただける
18時間もの長き戦い経て
生まれたての我が子を拝んで
第一声を聴き
安堵する嫁さんの顔を見て
自然と涙があふれ出る
書いてる今でも涙出る
一生思い出し泣きできる
この経験を経れたからこそ
得たことが多すぎる
出産は『立ち合い』で
出産に至るまでの嫁さんの
表情を眼に
声を耳に
苦痛に耐えるため傷つけた腕を心に
しっかり焼き付けましょ
最後に【親族の結束力】
朝7:00頃
病院に着いてから親族に連絡
速報は両家に広がり
お昼過ぎには親族が到着
突如の連絡にも関わらず
遠保から数時間かけてきてくれる
親族がいることに感謝が耐えない
自分もそうありたいと学べる
ハイパー余談
両親を駅まで迎えにいくと
駅で嵐の二宮さんが撮影をしていた
見てもピンときてない両親
嵐を知らないことにシビれた
嵐知らない日本人おるんかーい
皆の期待で触発され
生まれるのではないかと思えるほど
こういう時の親族の存在は力強いし
精神安定剤になる
一人では生きていけない
なんてぬるいぬるい
たった一日ですら
多くの人の助けの上で
成り立っていることを自覚せぇ
何時間もただひたすら待合室で待ち
スクリーンが
「ご出産おめでとうございます」
に変わった瞬間
分娩室まで聞こえるほど
おめでとうの声を上げた親族を
忘れることなど一生ない
誇らしい
嵐のこと知らんかったけど
分娩室から出てきたときの親族の笑顔
この期待と喜びに答えられる人間で
ありたいと心から思える
【前触れなく起きる陣痛】
【生みの苦しみに耐える嫁さんの表情とうめき声】
【親族の結束力】
この3つの出来事が父になる実感をくれた
旦那さんは陣痛迎える嫁さんと一緒に居て
出産に立ち会った方が良いと素直に思う
嫁さんの生みの苦しみを見て
駆けつける親族の期待を感じて
居ても立っても居られない無力さを味わって
出産が如何に素晴らしいことかをわからせられる
生まれてきた子と
色褪せない思い出が
命を安易に扱えなくさせる
なぜ親が子を
あれほど愛せるのかが
わかりはじめた
そして父になる
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